Appleの基調講演動画で英語を学ぶ
Podcastとは音声または動画のコンテンツを配信する仕組みで、iTunes Storeではほとんどのコンテンツが無料で購読できます。
Apple自信も、WWDCの基調講演やスペシャルイベントなどの自社コンテンツをビデオPodcastとして配信しています(コチラの連載もぜひご覧下さい)。
試しに「Apple Special Event, October 2012」というイベントを再生してみましょう。画面下部に表示されるコントローラーに、フキダシの形をしたボタンが現れます。これは、クローズドキャプションが用意されているコンテンツのみに表示されるものです。
フキダシをクリックするとポップアップメニューが現れるので、「クローズドキャプションを表示」を選びます。すると、画面の下に英語の字幕が表示されるようになります。これで、演者たちが何をしゃべっているのかがわかります。
つまり、音声を聴きながら字幕を追うことで、英語のリスニング能力を鍛えられるわけですね。Appleのプレゼンター達は明瞭な口調で丁寧に話すので、英語の教材としてもとても役立ちます。
ティム・クックのプレゼン技術を学ぶ
また、Appleの基調講演はプレゼンの教材としても非常に参考になります。例としてここでは、ティム・クックCEOがiPadに関する報告をする際の展開を見てみましょう。
「そして今日、ゾクゾクするような報告があるんだ。2週間前……」と述べたクックは、観客席を見つめながらひと呼吸おき、
「累計で1億台のiPadを売ったんだ!」と宣言。
ドスンという効果音とともに「100 Million」と書かれたスライドが表示され、会場がどっと沸きます。このときのクローズドキャプションの表示は「Applause」(喝采)。
「1億台のiPadを売った」という事実を、いかに表現すればより印象的に人々に伝わるか、ということを熟考したうえでの演出といえましょう。
ジョークを学ぶ
巧みなプレゼンには、小粋なジョークが付き物です。観客を笑わせ、盛り上げるトーク術が求められます。ここでは、クックのジョークの一例を取り上げてみます。
「ここで皆さんは疑問に思うかもしれない。『なぜiPadがあり得ないほど(phenomenally)成功したのか?』」と、クックは大真面目な顔で問いかけます。
ステージを横切りながら、「それには実にシンプルな理由があることがわかったんだ」とクックは言い、おもむろに観客席の方に向き直ります。
そしてひと呼吸おき、「それは人々が自分のiPadを愛してるからなんだ」と笑顔で言い放ちます。
客席からは笑い声が響き、キャプションには「Laughter」(笑い)の文字が。大したことは言ってないにもかかわらず、間の取り方と表情の緩急、発言の意外性で観衆を笑わせるわけです。
というわけで、Apple好きが英語やプレゼンを学ぶ最適な教材としてPodcastを提案してみました。もちろん、Apple以外のコンテンツでも有効です。自分が興味のある分野のPodcastで、外国語を学んでみてはいかがでしょうか。
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